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ブログ

睡眠時無呼吸症候群

このブログをご覧いただきありがとうございます。

はたなかクリニック院長の畑中雅喜です。

 

今回は睡眠時無呼吸症候群についてお話しします。

 

みなさんは寝てる時にいびきをかいていますか?あるいはパートナーから「あんたのいびきがうるさくて寝られへんわ!」と言われたことはありませんか?

 

思い当たるあなた、睡眠時無呼吸症候群の可能性がありますよ!

 

今回の内容

・睡眠時無呼吸症候群とは

・睡眠時無呼吸症候群の診断

・睡眠時無呼吸症候群の治療

・睡眠時無呼吸症候群と腎臓病のかかわり

 

 

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まる病気です。

よくあるイメージとしては、寝てる間にいびきをかいているとか、よく見ると呼吸が止まり、1分くらいすると苦しそうに呼吸を再開するとかだと思います。

 

 

 

睡眠関連呼吸障害の1つであり、他にも寝ている間の呼吸障害を起こす病気はありますが、睡眠時無呼吸症候群が最も主要で、有名です。

 

さらに睡眠時無呼吸症候群は、閉塞性(気道が閉塞し無呼吸となるが、呼吸しようと努力しいびきをかく)と中枢性(そもそも呼吸しようとしない)に分かれますが、ほとんどは閉塞性睡眠時無呼吸症候群です。

 

日本で睡眠時無呼吸症候群という病名が有名となったのは、2003年の山陽新幹線がオーバーランした事例ではないでしょうか。幸い死傷者は出ませんでしたが、8分間の居眠りにより運転操作を誤った運転士が後に睡眠時無呼吸症候群と診断されたことで一気にその病名が有名になりました。

 

睡眠時無呼吸症候群は日本では約400~500万人と推定されており1)、決してまれな疾患ではありません。また上記のように重大事故の原因となることもあり、非常に重要な疾患です。

 

睡眠時無呼吸症候群の診断

・日中の眠気、起床時(早朝)頭痛、集中力低下

・パートナーに睡眠時のいびきや無呼吸を指摘される

・呼吸停止やあえぎ、あるいは窒息感で目覚める

 

このうち1つでも当てはまれば、睡眠時無呼吸症候群を疑い検査することが勧められます。

実際に睡眠時無呼吸症候群かどうかの検査としては、ポリソムノグラフィーという検査が必要となります。これは、通常1泊2日の入院が必要となる検査で、検査できる施設も限られます。具体的には、睡眠中の脳波、鼻・口の気流センサー、胸郭・腹壁の動きをみるセンサー、心電図、パルスオキシメータ(酸素飽和度を測るセンサー)を装着し、睡眠中にどれくらい無呼吸が生じたかを調べることができます。

 

 

 

もう少し簡単にできる検査として、簡易モニター(検査施設外睡眠検査)があります。これは1つの気流センサー、1本の胸腹呼吸ベルト、パルスオキシメータのみで行う検査で自宅で施行できます。

比較的簡単にできる検査ではありますが、正確性という面ではポリソムノグラフィには負けるので、軽症の睡眠時無呼吸症候群では最終的にポリソムノグラフィを行わないと診断できません。また、実際の重症度よりも軽い検査結果となることもありますので、簡易モニターが問題なかったといって睡眠時無呼吸症候群ではないと言い切れないところもあります。そのため、最終的には総合的な判断が必要となります。

 

睡眠時無呼吸症候群の治療

治療としては、CPAP(持続陽圧呼吸)療法が標準となっています。

CPAPは、鼻に装着したマスクから空気を送り込むことにより、気道に一定の圧をかけて気道を広げる治療です。

どんどん機械が進歩しており、小型化、静音化、装着時の違和感の軽減などが図られています。この治療を行うことにより日中の眠気が改善し、交通事故リスクが低減すると言われています。

 

CPAP以外には、いわゆるマウスピースや減量、鼻咽喉科的な手術などを行うことがあります。

 

また、睡眠時無呼吸症候群は単に日中の眠気の原因になるだけではなく、高血圧や2型糖尿病、心不全、心筋梗塞のリスクを上昇させることがわかっています、治療を行うことですべての疾患のリスクがさがるわけではありませんが、重要な治療であることは間違いないでしょう。

 

睡眠時無呼吸症候群と腎臓病のかかわり

上記のように、睡眠時無呼吸症候群は様々な疾患との関連が指摘されていますが、腎臓病との関連も指摘されています。

 

そもそも、腎臓病は先ほど指摘した高血圧や2型糖尿病、心不全や心筋梗塞との関連があり、睡眠時無呼吸症候群の治療を行うことでこれらの疾患が改善すれば、腎臓病にもいい影響がありそうです。

 

これまでの研究では、慢性腎臓病(CKD)患者さんや、透析患者さんでは、腎機能が正常の人と比べて睡眠時無呼吸過眠症候群の割合が多かったことが示されています2)3)

 

また、睡眠時無呼吸症候群のある人は、ない人に比べてCKDが悪化するスピードが速い、ということも示されています4)

 

では、睡眠時無呼吸症候群がある慢性腎臓病(CKD)患者さんにCPAP療法を行うと腎機能が改善、あるいは低下速度が緩やかになるかというと、そこはまだはっきりとはわかっていません。まだたくさんの患者さんでその効果を調べた研究がない、というのが現状です。

 

まとめ

・いびきや日中の眠気は睡眠時無呼吸症候群が原因の可能性がある。

・比較的簡単にできる検査がある。

・治療することで、よく眠れるうえに高血圧や心不全の治療にもなる。

・慢性腎臓病(CKD)との関連もある

 

以上です。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

そういえば、私も以前いびきがうるさいと言われたことがあります。

検査しよかな。。。

 

2021/9/23 畑中雅喜(総合内科専門医)

 

1)藤田幸男ら 日内会誌2020;6: 1066-1072

2)Sakaguchi Y, et al. cJASN 2011;6:995-1000

3)Unruh MI, et al. JASN 2006;17:3503-3509

4)Sakaguchi Y, et al. cJASN 2013;8:1502-1507